酔句会短信 
                 平成28年1月
 
 雪に遊ぶ子ども、雪と戦う男、雪に思いを馳せる女…様々な情景が浮かぶこの季節、暖冬で遅れはしましたが、大寒の頃から本来の日本の「原風景」が戻ってきました。句に詠まれた光景も様々です。
 悴める手をしゃっけえとわらし泣く 司馬楽
 きわだって雪の門ある廓あと 潔
 会えぬとも忘れぬ不香の花の舞 俊夫
 風花の舞うが如くに妻逝けり 伸彦

 ちょうど大寒の時期1月20日赤坂麦屋で酔句会初句会が催されました。兼題は「風花」に「初荷」。親から送られて来た初荷に身も心も満たされた子がいます。
 年の瀬に初荷の為の品定め ひろ子
 初荷解く母の温もり餅百個 伸彦
 五年目は初荷も重し仮設かな 花筏
 
 元旦から「どんと祭」まで続いた正月行事も、もう遠い昔の記憶になったような気もします。今改めて、生活や気持を織りこんだ句で振り返ってみると、「日本のお正月はいいな」と思わずにはいられません。
 初富士や石段一気に登りきる 賢
 甲年に願う祈りは永遠の幸 ひろ子
 初点前古女房に惚れ直し 俊夫
 出初式思わぬ低さに虹たちぬ 和生
 村老ひぬとんどの山の小さくて お軽

 もうすぐ立春、雨水と季節は変わっていきます。草木たちは忍びよる春の準備を始めています。厳しい季節が続きますが、甘いものをいただいて、英気を養いましょうか。
 春告の菓子の甘さや京の雨 お軽
                        (賢)
2016.01.29 / Top↑
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